緑内障
Medical Care
緑内障とは
眼圧が上昇することにより視神経に異常が起こり、視力低下や視野(見える範囲)が狭くなる病気です。
緑内障の進行はゆっくりであるため自覚症状に乏しいことが多いですが、治療が遅れると失明に至ることもあります。
一度障害された視神経を回復させることはできませんが、早期に発見し治療を開始することで緑内障の進行を抑え、失明に至る危険性を回避できます。
緑内障の原因
- 原発性緑内障(はっきりした原因は不明ですが、生まれながらに緑内障になる要素を持っているのではないか、と考えられています)
- 続発性緑内障(ステロイドの使用、緑内障以外の目の病気、けが等の原因で起こる緑内障)
- 先天緑内障(生まれてから1年以内に発病する緑内障)
などに分類されています。
病気による中途失明の原因
病気による中途失明の原因疾患として、第1位・緑内障25.5%、第2位・糖尿病網膜症21%、第3位・網膜色素変性8.8%と続きます。 緑内障は中途失明に関わる重要な病気であり、現在の治療法では治りません。大切なのは、早期発見・早期治療により、進行を止めることです。
緑内障の治療について
治療には薬物療法や外科的治療(レーザー治療・手術)があります。
眼圧が上昇する原因によって主に原発緑内障、発達緑内障、続発緑内障に分けられ、原発緑内障や続発緑内障はさらに開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障に分けられます。
一方最近では、もともと眼圧が高くない(10~21mmHg)にも関わらず緑内障を発症している正常眼圧緑内障が日本人に多いこともわかってきました。
緑内障の治療法1<点眼薬>
緑内障の治療は眼圧を下げることが重要です。当院でも点眼薬により眼圧をさげる治療から始めます。
点眼薬の種類
緑内障の治療法2<SLT>
SLT(Selective Laser Trabeculoplasty選択的レーザー線維柱帯形成術)の治療
この治療方法は眼圧を維持するための房水が流れる通り道である繊維柱帯に、細胞組織のメラニン色素だけを破壊するレーザーを照射し、細胞を活性化させ房水の流れをよくすることにより眼圧を下げるという方法です。
適応症例
原発隅角緑内障、続発解放隅角緑内障、色素性緑内障、嚢性緑内障など
非適応症例
閉塞隅角緑内障、炎症性緑内障、血管新生緑内障など
治療手順
- 治療開始30分~1時間前に眼圧を測定し、アイオピジン(眼圧を上げない目薬)を点眼します。
- 局所麻酔薬を点眼し、隅角鏡を装着します。
- レーザー照射を始めます。(15~30分程度)
- 照射後、再びアイオピジンを点眼します。
- 約10分後再び眼圧測定し、炎症の有無などを診察します。
合併症について
一過性の眼圧上昇や、虹彩の炎症などを起こすことがありますが、点眼薬により症状をおさえます。
詳しくはお問い合わせください。
緑内障の手術について
薬物療法や、レーザー治療でも眼圧が充分下がらないとき、あるいは眼圧が下がっていても視野の悪化が止められない場合は、眼圧を下げるため、眼の中を流れる「房水」の交通路を別に作る「線維柱帯切除術」を行います。
手術は局所麻酔で行います。
結膜と強膜を切開し、線維柱帯の一部と、癒着防止のため虹彩を一部切除します。
房水の流れる通路が塞がりにくくするため、傷口を治りにくくする薬(マイトマイシンC)を結膜と強膜に浸します。最後に、強膜と結膜を縫合します。結膜の下に房水が貯まるようになり、この膨らみを濾過胞といいます。
手術時間 | 約1時間 |
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参考資料:日本アルコン株式会社 図解「緑内障ガイド」より
視野検査とは見える範囲や感度を調べる検査で、緑内障などの様々な目の疾患の早期発見が可能な検査です。
※人間ドックなどで緑内障の疑いを指摘された方は、先ずはだんのうえ眼科クリニック(本院)の受診をお願い致します。
※緑内障の日帰り手術は、だんのうえ眼科クリニック本院(川崎市)にて行います。
詳しくはお問い合わせください。
白内障手術と同時にできる【低侵襲緑内障手術(アイステント)】について
近年国内でもMIGSといわれる低侵襲緑内障手術が登場し、早期のうちから治療を行うことが可能となりました。患者様の眼に負担の少ない手術となりますので、a、視野を守ることが期待できます。水晶体再建術併用眼内ドレーン手術で使用する眼内ドレーン(ステント)は長さ0.36mmの医療用チタン製で、体内に留置する非常に小さな医療機器です。
詳しくはお問い合わせください。
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最寄駅 |
都電荒川線「熊野前駅」、日暮里・舎人ライナー「熊野前駅」より徒歩1分 |
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